Master Data Management patterns

近々Data Managementの領域に足を踏み込むことになり色々調べている中で、今更ながらMDM (Master Data Management)について少し思ったことを書いておこうと思います。

Gartnerの定義によると

Master data management (MDM) is a technology-enabled discipline in which business and IT work together to ensure the uniformity, accuracy, stewardship, semantic consistency and accountability of the enterprise’s official shared master data assets. Master data is the consistent and uniform set of identifiers and extended attributes that describes the core entities of the enterprise including customers, prospects, citizens, suppliers, sites, hierarchies and chart of accounts.

となっています。企業の中で統一されたマスターデータをビジネスとITが一丸となって管理するための規律ということでしょうか。

マスターデータといっても企業によってかなり異なってきますが、顧客、見込み客、商品などは共通のマスターデータになってくるのではないかと思います。

ある程度の企業規模になると、これらのデータが様々なシステムに分散されて管理されており、統合されたマスターがないと顧客に均一的なサービスを提供することが難しくなったり、データの不整合でシステム障害が発生することも考えられます。


ではどのようにデータを統合管理するのかというと、システムが1つしかない場合はそのなかでデータが重複せず品質も均一になるようにすれば良いのでしょうが、多数のシステムにまたがっている場合はいくつかパターンが考えられます。

ガートナーの資料では4つのパターンが挙げられており、様々な企業や個人がこれについて触れています。(例1例2)

  1. Consolidation
  2. Registry
  3. Coexistence
  4. Centralized

過去に担当したシステムの場合は、元のコンセプトは1. Consolidationだったところ、結局は様々なシステムが相互にデータをやり取りする形になり3. Coexistenceのパターンになっていたように思います。

上記4つの中で単純な1. Consolidationや2. Registryだと、BIツールなど分析用途やレポーティング用途にしか使えないので、長期的には3. Coexistenceか4. Centralizedにすることになると思います。

  1. Coexistenceと4. Centralizedの違いはMaster Data (Golden record)が集中管理されているか、分散管理されているかだけの違いのように見えますが、4. Centralizedにするとかなり強力なコントロールができるようになる半面誰がデータオーナーになるのかや、アプリケーションの実装が複雑になるといった懸念が考えられる気がします。

そうなるとやはり現実的なオプションとしては今の所3. Coexistenceが良いのではないかと考えます。

今後もう少し深堀した際にもっと良いアイデアが出てくるかもしれませんので、その際に別途投稿してみようと思います。